近年スーパーフードとして注目され話題になったのがチアシードです。メキシコやペルーなどの中南米原産のシソ科のチアという植物の種子で、茶、黒、白など様々な色のゴマに似た食材です。黒い種子のものはブラックチアシード、白い種子のものはホワイトチアシードと呼ばれています。スーパーフードともされるその栄養素は、ビタミンやミネラル、必須アミノ酸を含むタンパク質、炭水化物、食物繊維、脂質などバランス良く含んでいます。脂質のうち半分以上を占めるのが必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸(α–リノレン酸)で、摂取すると血栓をできにくくしたり動脈硬化を防ぐなどの効果があるEPAや、脳や網膜に良いとされるDHAへと変化します。最近ではローストチアという焙煎されたチアシードも販売されており、香ばしいゴマ感覚で食べられたりしていますが、通常のチアシードが含んでいるオメガ3脂肪酸は熱に弱いため、加熱せずに食べる方がより効果的に必須脂肪酸を吸収できます。食物繊維の成分はコンニャクに含まれることで有名なグルコマンナンで、整腸作用やダイエットのための満腹感には最適です。チアシードを水に浸すと、親水性の種子は水分を吸収しブラックチアシードは10倍ほど、ホワイトチアシードは14倍ほどにも膨らみ、ぷるぷるとしたゼリーやタピオカのような食感になります。このゼリーのような部分に食物繊維であるグルコマンナンが多く含まれています。10倍以上も膨らむので、ローストチアでない限り、ふやかさずそのまま食べてしまうと体内で水分を吸収し膨張してしまうので注意しましょう。またダイエットに向いているとはいえ、カロリーも10gで40〜50kcalほどありますので1日の目安は大さじ1杯とされています。